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ゴルフには不思議なルールがいっぱい?プロが語る「思わず驚く」ユニークなルール集

ゴルフは一見すると格式ばったスポーツに思われがちですが、実は「え、そんなことあるの?」というユニークなルールが数多く存在します。

プレーヤーとしては戸惑うような場面でも、ルールを知っていれば落ち着いて対処できる。それがゴルフの魅力であり、面白さでもあります。

プロとして数多くのラウンドをこなしてきた中で、思わず笑ってしまったり、逆に冷や汗をかいたようなルールとの出会いも少なくありません。

今回は、そんな“ちょっと不思議で知っておくと役立つ”ゴルフのルールをいくつかご紹介します。

1. 風でボールが動いてもペナルティにならない?

ティーショットやショット前、ボールが風で動いてしまうという場面は意外と多く、特にリンクスコースや海沿いのコースではよく見られます。

このような場合、実はルール上ペナルティは課されません。

そのまま新たな位置からプレーを続けることができます。

ただし、プレーヤーがすでにアドレス(構え)に入っていて、そこからボールが動いた場合は慎重な判断が必要です。

風の影響と断定できないケースでは、自身にペナルティが課されることもあるからです。

強風下でのプレーでは、アドレスのタイミングを見極める目や、状況を冷静に読み取る力が求められます。

風は相手にするには手強い存在ですが、その中でどう判断し、どう打つかが腕の見せどころになります。

2. 池に入っても実は「1打ペナルティ」で済むという現実

ボールが池に入ってしまったとき、多くのアマチュアゴルファーは「もう終わった…」というような顔をしますが、実際はそこまで深刻ではありません。

ルール上は「ペナルティエリア」にボールが入ったと判断された場合、1打罰で特定の位置からプレーを続けることができます。

プロの試合でも池ポチャは起こり得ます。問題はその後どう対応するか。ルールに従って冷静に処理できるかが大切です。

特に落下地点とホールを結んだ「後方線上からのドロップ」や「最後に横切った地点の近くからのドロップ」など、選択肢を把握しているかどうかが、スコアを守る分かれ道になります。

池越えのホールでは、ミスを恐れて打ち急ぐこともありますが、ミスショットより怖いのは、ルールを知らずに無駄なペナルティを受けることです。

3. ドロップは“肩の高さ”ではなく「膝の高さ」が正解

一昔前まではボールのドロップといえば肩の高さからが当たり前でした。

しかし、ルール改正により現在では「膝の高さから真下に落とす」ことが正式なルールとなっています。

実際のラウンド中でも、このルールを知らずに肩からドロップしているプレイヤーを見かけることがあります。

こうしたミスは、たとえショットの内容が良くても、無駄な1打を加算する原因になりかねません。

プロとしては、最新のルールを正確に把握しておくことも技術のうち。

時にはアマチュアの同伴者に正しいルールを教える場面もあります。

小さなルール改定でも、スコアやリズムに大きく影響するというのがゴルフの奥深さです。

4. クラブを他人から借りてもいい…ただし「一度だけ」

ゴルフでは基本的に自分の14本のクラブでラウンドしますが、例外として他プレイヤーのクラブを「一度だけ借りる」ことが認められています。

私も一度、急にクラブのシャフトが折れてしまい、同伴者からアイアンを一度だけ借りて事なきを得たことがありました。

ルールで制限されているとはいえ、非常時にはありがたい救済措置です。

ただし、これはあくまで「一回限り」。

何度も借りていると規則違反となるため注意が必要です。

特に初心者の方には、出発前にクラブの本数や状態をきちんとチェックしておく習慣をつけることをおすすめします。

5. どんな場所でも打つ権利はある!? “過酷な自由”

ゴルフでは基本的に「ボールが止まった場所から打つ」が大原則です。

木の根元、バンカーの縁、カート道のすぐそばなど、どんなに打ちづらい場所でも、そこからプレーすることが可能です。

私自身も、木の枝にぶつかりそうな中腰姿勢からスイングしたこともあれば、右足だけ崖に落ちかけながら打った経験もあります。

それでも、規則通り打てる範囲でプレーするのがゴルフの醍醐味でもあるのです。

もちろん、無理をすることでケガをしたり、クラブを傷めたりしては本末転倒。

そういう場面では「アンプレヤブル」を宣言して1打罰で救済を受けるという判断も、賢い選択です。

6. カラスにボールを持って行かれても大丈夫?

自然の中でプレーするゴルフならではのルールの一つとして、動物による妨害に関する規定があります。

例えば、プレー中にカラスがボールをくわえて持ち去ってしまった場合、それは「外的影響」に該当し、無罰で元の位置に戻してプレーを再開できます。

以前、試合中にタヌキがグリーン上に現れ、ボールを転がしてしまったことがありましたが、その際も無罰で元の位置に戻してプレーを継続しました。

自然の中でのスポーツだからこそ、こういったルールが存在するのです。

7. ピンを抜かずにパットをすると損をすることも?

最近では、ホールに立っているピン(旗)を抜かずにパットを打つスタイルが主流になってきていますが、ピンがカップの真ん中に立っていない場合、ボールが跳ね返ってカップから出てしまうというケースも少なくありません。

以前、ショートパットでピンに当たってしまいカップをかすめたボールが跳ね返って入らなかったという場面に立ち会ったことがありますが、こうなるとボールはカップインしていないとみなされ、スコアに大きく影響します。

ピンを抜くか抜かないかの判断は、コースコンディションや風、ピンの立ち方を見極めて選ぶ必要があるということです。

最後に:不思議なルールの背景には「ゴルフらしさ」がある

一見奇妙に感じるこれらのルールですが、すべての背景には「フェアプレー精神」と「自然との共存」が根付いています。

ゴルフというスポーツは、技術だけでなく知識や判断力が試される競技。だからこそ、ルールを学ぶこともまた実力の一部だと私は感じています。

「ルールを知っているかどうか」が、スコアに直結する場面は少なくありません。何気ない知識が、いざという時にプレーヤーを助けてくれるのです。

次にコースへ出るときは、ぜひ今回紹介した不思議なルールのことを思い出してみてください。プレーがもっと楽しく、もっと深くなるはずです。

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